「ゴアテックスは時間が経つと防水性が低下する」という勘違い

ゴアテックスジャケットなど高価なアウトドアジャケットを購入して、そのケア方法に悩んだ経験がある方に向けて、私たちアウトドアメンテナンスのプロフェッショナルからみた、気づきや勘違いなどをお伝えする記事になれば幸いです。

まずは基礎知識。低下するのは防水ではなくDWR性能

まずは勘違いしやすいポイントとして防水と撥水の違いです。よくゴアテックスウェアの防水性が低下したと言われる方がいますが、ほとんどの場合、防水性の低下ではなく、これらは撥水性を意味していることが多いです。

簡単に言えば、水玉にならず生地へ水が染み込んでいるのは撥水性の低下によるものです。一方で、生地を通過してジャケット内部が濡れるようになると防水性が無くなったもしくは低下したと言えます。

DWR性能は時間によって劣化しない

よく古いジャケットだからDWR性能が無くなったと考える方がいますが、それは一部間違っています。いくらジャケットが古くてもDWR性能は劣化してない事があります。

なぜならDWR性能は時間の経過で低下しないからです。

むしろ時間の経過とともに改善することがあります。

でも私のジャケットのDWRは低下していると感じている方は別の要因でDWRが低下しているのかもしれません。

DWR性能の低下の最大要因は摩耗

それでは時間で無ければどんな要因でDWRは低下するのでしょうか。それは使用によるストレスです。特に摩耗して糸自体が切れてしまうもしくは糸表面のコーティングが脱落してしまう為にDWR性能が低下します。

逆に言えばコーティングが脱落していなければDWR性能は回復する可能性があります。これを確認する方法も簡単です。レインジャケットを洗濯した後、乾いた状態で乾燥機に20分入れましょう。もしコーティングが脱落してなければDWRは回復するはずですが、DWRが回復しなければ、コーティングが脱落してしまっているということです。その場合はDWRの再処理が必要になります。

DWRの再処理はどう行うのか?

DWRの再処理には2通りの方法があります。ご自身で家庭で処理する方法とプロに依頼する方法です。

ご自身で実施するDWR処理

自分で行うDWR処理には防水スプレーやアウトドアショップで販売されている撥水剤を使って処理することが可能です。スプレーで処理する場合もあれば洗濯機に入れて処理する場合もあります。

これらの特徴としては低コストで手軽に処理できる点が特徴です。デメリットとしては簡単に処理できる分、耐久性、DWR性能が高くないという特徴があります。より高いDWR性能を求める場合はプロに依頼してください。

プロに依頼するDWR処理

プロにDWR処理を依頼するという方法もあります。自分で行うDWR処理に比べてコストはかかるし、すぐに処理してもらえるわけではないかもしれません。
しかしながらプロに依頼することで、自分で処理するDWRより高い性能が期待できます。
ただし、依頼する業者によってその性能は異なるはずですので、結果が期待できる業者を探す必要があります。もちろん業者によってコストも納期も異なるでしょう。業者による色々な特徴を理解して選定してください。

私たちDANSUIコーティングはより性能を求める人をターゲットとして開発した

プロの業者の中でもその考え方は様々です。できるだけ安く提供することを目的とする会社もあれば、できるだけ早く提供することを目指した会社もあるでしょう。

私たちは品質に特化してDWRの再処理を開発しました。そのため、他社よりもコストは高く、納期も掛かることになると思います。その分品質には自信がありますので、もし品質を求めているのであれば私たちにコンタクトを取ってください。

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