弾水コーティングと他の撥水剤の違いは?

弾水コーティングは再DWR加工技術です。(DWRとは耐久撥水加工という意味です。)

再DWR加工技術とは、使用によって劣化したレインウェアの撥水性を再活性化することを意味します。
とは言え、撥水の再加工方法はすでに世の中に存在しています。

世の中には既に撥水の再加工方法は存在する。

例えば、防水スプレーやNIKWAXなどの撥水剤はよく知られているし、日本ではクリーニング店で撥水加工ができることもよく知られていると思います。

そう、撥水加工の再活性化サービスはすでに存在しています。

では、それらと弾水コーティングは何が違うのでしょうか?

防水スプレーや市販の撥水剤を使えば満足のいく撥水性能が得られるのでしょうか?

用途によっては十分かもしれません。日常的な使用に限れば十分な性能を示していると思います。しかし、ハードな山登りをする人にとっては、満足のいくものではないことが多いのではないでしょうか?

なぜ満足のいく撥水性能にならないのか?

そもそも防水スプレーや市販の撥水剤では、もともと製造時の衣類に備わっていた撥水性能を取り戻すことはできません。

本来の撥水性能、つまり製造工程における撥水加工は、自分で撥水加工する手法とは全く異なる工程だからです。防水スプレーや市販の撥水剤は、特別な機械や道具を必要とせず、家庭用の器具だけで完結できるように設計されています。

付け加えると、防水スプレーや市販の撥水剤が決してダメなものと言うわけではありません。道具を必要とせずに撥水工程を行うことができ、多くの人に十分な性能を提供することができています。これは大変素晴らしい技術なのです。しかし、どうしても道具を使わずに加工しなければならないという制約があります。この制約がなくなれば、さらに可能性が広がると言えるかもしれません。

そもそも製造品と同じ工程を行えばよい思うかもしれません。しかし残念ながら、それは不可能なのです。生産工程では、生地はロール状に巻かれている物を機械加工によりDWR加工が施されます。その後生地は裁断されて、衣服に成形されます。そのような工程を踏まえるため、既に衣類に成形されている場合は、生産工程と同じ工程を行ってしまうとダメージを受けてしまいます。

衣服の状態で生産工程と同じ性能を得るためには特別な工夫が必要なのです。

私たちは何度も失敗を繰り返しながら、良い撥水加工を開発していった。

私たちは富士登山のレンタルサービスを行っていたため、レンタル用のゴアテックスなどのレインウェアを持っていました。 これを研究開発の材料として、100着以上のレインウェアをダメにしながら技術を開発してきました。

こうして生まれた技術が弾水コーティングです。

私たちの技術は撥水剤だけでは実現できません。撥水剤ももちろん大事ですが、機械も重要です。何より重要なのは、それを扱う人も職人でなければなりません。

撥水の再加工を専門工場で提供することにしたのは、撥水剤だけを販売するサービスでは性能を発揮することが難しいと考えたからです。私たちのような専門工場で提供するサービスはユーザーにとって非常に面倒なことで、特に送料でコストがかかります。しかし、高いDWR性能を実現するためには、これが必要な方法だと考えました。

さらに現在は使用する撥水剤が変わろうとしている。それがPFCフリー問題です。PFCフリー問題というのは、撥水剤が変更することで、従来のような撥水性能が出せなくなってしまうことです。PFCフリーによる撥水性能の低下は、メンテナンスの重要性をさらに高めています。なぜ最近の撥水加工はすぐに性能が落ちてしまうのかと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちはPFCフリーでも満足のいく撥水性能をお届けできるよう、技術開発を続け、日々研究開発に励んでいます。

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