私たちは染み抜きを行っていません。
理由があるからです。
ただ、染み抜きはしていませんが、他のクリーニングで取れなかった汚れが取れたとか、すごく綺麗になったと喜んで頂くことが多いです。
それは撥水を定着するためには、例えば塗装等でも基本となりますが、表面状態を綺麗にすることが大切になります。そのために、通常行われているクリーニング以上の工程で汚れ落としをしているからです。
そのため、クリーニング店では落ちなかった汚れが落ちることは良くあります。もちろん落ちない汚れもあります。ただ、私たちで落ちなかった汚れが大手等のクリーニング店で落ちることは無いはずだと考えています。
ただし、これは染み抜きではありません。
本当の染み抜きの技術を見ているからこそ、「染み抜き」と「汚れ落とし」を一緒にしてはいけないと思っています。
大手や一般クリーニング店が行っているのは、ほとんどが染み抜きとは呼べるレベルではないです。汚れ落としです。
「染み抜きで落ちませんでした。」と言われたら、それは本当の染み抜きをしていないからです。
誤解を恐れず言いますと、染み抜きもせず、洗濯機で洗って落ちなかったものを「染み抜きで落ちませんでした」と表現している悪質な行為が一部で横行していると感じています。
脱線しますが、クリーニング業界のレベルを落とす行為になるので、これを読んだクリーニングに携わっている方は改めて頂きたいです。そのような行為はクリーニング業界の信頼を損ねています。そしてますますクリーニングに出す人が減ることでしょう。
そもそも本当の染み抜きは無料であったり数百円で実施できるレベルではありません。
それはただの汚れ落としです。わたしどもからすれば標準のクリーニングです。
本当の染み抜きは500円玉くらいのサイズで5千円~1万円はします。
これが本当の染み抜きです。
私が教わったI先生は、どんな染みでも絶対に落とします。
素材や染みの種類によっては落とすことが大変困難になりますが、技術と経験で必ず落としてきました。
ただ、すごく手間も掛かるし、技術レベルも相当高いので、本当の染み抜きは前述のような値段になります。
ここでは簡単に技術と言ってますが、本当の染み抜き技術を体感するとそれを無料や少額でやってもらうなんてとても思えないものです。
そんなプロフェッショナルな技術と同じにしてはいけないと思っているので、私たちは染み抜きを行っていません。
(どうしても落としたい汚れがあるならば先生のお弟子さんを紹介します。ただし1万円以上は覚悟してください。)
私たちの撥水加工も同様で、一般クリーニングと同じにされたくはありません。
本当にアウトドアで利用するための撥水加工です。
染み抜きが一般クリーニングで多用され、実際はその技術差が大きいように、撥水加工もまた技術差があります。
私たちは本当にアウトドア水準、登山水準での撥水加工であるので、それと同じように、本物の染み抜きを行っている職人、お店に敬意をこめて、私たちは染み抜きを行っていません。