浅学な筆者、正直なところ、「撥水加工」の技術が日本の「お家芸」だったなんて、ちっとも知りませんでした。それを知ったのは、ちまたでは「超撥水」をうたった風呂敷“ながれ”が大人気とのニュースのなかでのこと。それを裏づけるように、大小さまざま、新柄の製品が、次から次へと発表されているようす。
これを開発したのは、織物のふるさと、群馬県桐生市にある朝倉染布という大手の染め物屋さん。なんと、明治25(1892)年創業の老舗(しにせ)だというから、二重に驚きます。
この会社の撥水加工技術が世界的に注目されるようになったのは、同社が製作にかかわった各種のスポーツウェアから。雨中のゲームもいとわないサッカーやラグビーを筆頭に、汗だく、雨まみれになることの多い分野ですから、速乾性にもふかくかかわる撥水性は、共通の課題だからです。
とりわけ、100分の1秒という単位でスピードを競う競泳においては、「撥水」の性能が勝敗を決するほどの重要性をもっているのだそう。
この技術力の高さを生かした同社が、さらに老舗の強みをも生かして「風呂敷」界にも参入したというのが、ことのしだい。ちなみに、「超撥水風呂敷」のお値段は、素材や絵柄、大きさによってさまざまですが、2000~4000円といったところが標準のようです。
お手持ちの風呂敷に撥水加工を
ところで、このところ何年にもわたって右肩上がりに高まっているのが、「和」のブーム。東京オリンピックが近づくにしたがって、さらに盛り上がりつつあるようです。
というわけで、さほど流行に敏感でなくても、たたみ方さえ工夫すればいろんな生活シーンで役立つとあって、お気に入りの風呂敷の2枚や3枚はもっているという人は多いのでは?
試しに、「ドロップルーフ」の撥水加工サービスを利用してみてはいかがでしょう。急な雨降りのときには折りたたみ傘の代わりになるし、冷やされた缶入り、ビン入りの飲料を持ち歩くときにも重宝するはずです。 (写真は筆者所有の風呂敷)