雨の日の登山で注意をしたい3つのリスク

登山においては一日中雨の中を行動することも想定しておかなければなりません。雨の環境では足元が滑りやすくなったり、視界が悪くなったりするだけでなく、撥水性の失われたウェアからは新たなリスクが生じてしまいます。そんなリスクを紹介します。

 

リスク1:撥水性が失われると透湿性も失われる

透湿性が失われるということはよく聞いたことがあるかもしれません。実際にゴアテックスのホームページ等にも良好な透湿性を保つためには洗濯を行い撥水性を回復させることが重要と記載しております。

ゴアテックスなどの透湿性素材であっても、ウェアに水が染み込んでいる状態では湿度を通す通路が水で塞がってしまうため、透湿性が失われてしまいます。結果としてウェアの中はビニール合羽と変わらないような環境となってしまいます。せっかくの防水透湿性素材を生かすためには撥水性の維持が大切です。

リスク2:撥水性が失われるとウェアが重くなる

撥水性が失われたウェアは一部で水を吸水します。吸水した水はもちろんウェアに留まるため、吸水した水の分だけウェアの重量が増します。皆さんも登山されるとき、水が一番重たいことを体感していると思います。どれだけ軽量なウェアもそれは乾燥重量ですので、濡れて湿ったウェアは非常に重たいウェアに変貌します。結果として疲れやすくなることが想像できるかと思います。

リスク3:撥水性が失われると冷えやすくなる

この現象はなんとなく体感していると思いますが、ちゃんと現象を説明するにはややこしい説明が必要となります。前コラムにその現象を説明しておりますが、簡単に言うと、水が熱を伝えやすいため、体温を奪ってしまいます。雨の日に服が濡れてしまうと身体が冷え切ってしまう、そんな経験をしたことはないでしょうか?レインウェアでは防水性があるため直接は水に触れてはいないものの、雨の日の服と同じメカニズムで体温は奪われてしまいます。結果として身体の冷え・疲れであったり、条件が悪ければ低体温症のリスクも増大していきます。

このように、雨の日における登山で、撥水性が失われたウェアからは、透湿性の低下、重量の増加、冷えへの促進といった3つのリスクが生まれます。登山の快適性だけでなく、安全性にも大きく係わってくるため、撥水性を常に良好に保つことが大切です。

撥水加工専門サービス「ドロップルーフ」

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