撥水性が低下することによる冷えの現象 vol.2【水が染みてきたと感じるのは?】

前コラムでは触れるものによって寒い・冷たいと感じ方が違うことをお話しました。

その現象とゴアテックスなどのレインウェアで起こる症状の繋がりについてお話します。

前コラムもチェック
撥水性が低下することによる冷えの現象 vol.1【冷たく感じる原理】

水が介入することで起こる「冷え」

水は熱を伝えやすい物質です。

正確に言うと私たち周囲に存在する空気は非常に熱を伝えにくく、空気と比べると水はとても熱を伝えやすいと言った方がよいかもしれません。

もちろん鉄はもっともっと熱を伝えやすくなります。

さて、私たちは服を着ていますね。服も比較的熱を伝えにくい素材です。

その服に守られて、暖かく・心地よく過ごせています。

その服が部分的に濡れたらどうでしょうか?

水に濡れた部分だけ冷たいと感じますよね。

乾いた服が触れても冷たいと感じないのに、濡れた部分だけは体温の熱移動が行われ冷たく感じてしまいます。

ゴアテックスにも起こる冷えの現象

同じような事がゴアテックスのウェアにも起こります。

ゴアテックスのウェア自体は水を通しませんので直接肌が水と触れることはありませんが、熱は伝えやすく、ゴアテックスの最外層にある繊維が水に濡れてしまうと、熱の伝わりやすさが濡れた服に近い状態になってしまいます。

この状態でゴアテックスのウェアが肌に触れると、肌とウェアで熱の移動が起こり、「冷たい」と感じます。

以前のコラムでゴアテックスウェアで水がしみこむような勘違いを起こすことが多いということをお話しました。それはまさにこの熱移動が原因で、「冷たい」と感じることで「濡れた」と感じてしまいます。

ゴアテックスは相当な圧力がかからない限り漏水はしません。多くの場合、この表面の水濡れにより起こる冷たさが原因で「濡れた」と感じます。

では、濡れてなければそれでいいかといえばそれも違います。

アウトドアでは「濡れ」が「冷え」につながることこそ最も気をつけなければならない症状です。

よって、ウェアが撥水性を保っていることはとても大切です。

アウトドア撥水加工専門サービス「ドロップルーフ」

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